もう「何から?」で迷わない。
土地なし・貯金が少なくても、
理想のマイホームは手に入る。
大手メーカー勤務のエンジニア、健一(仮名)さん(34歳)。奥様(32歳)と可愛い長女(3歳)の3人家族で、来年の幼稚園入園までにマイホームを!と意気込んでいる頃でしょうか。
毎日ネットの不動産サイトを眺めては、「南向き?」「駅近?」…理想はたくさんあるのに、予算内で見つかる土地はどれも帯に短し襷に長しで、ため息ばかり、なんて状況じゃないですか?
不動産屋に行けば「今決めないと売れますよ!」と急かされて、一生に一度の買い物で失敗したくないプレッシャーで胃がキリキリする、そんな毎日を送っているかもしれませんね。
初めまして。私自身、25年間サラリーマンをしながら不動産賃貸業を営み、52歳にしてようやく「終の棲家」を建てた経験を持つ、いわば不動産のプロ(オーナー)です。
投資用物件は「利回り」や「客付け」が最優先ですが、マイホームは文字通り「家族の歴史」を刻む場所。だからこそ、住んでみないとわからない「リアルな不満」を、私は大家として何百人もの入居者様から聞いてきました。
「日当たりが悪くてカビが生える」「夜道の騒音がうるさい」…こういう声を聞くたびに、「土地探しって単なる区画選びじゃなく、『リスク回避』と『生活の質を確保する』ことそのものだ」と痛感してきたんです。
だからね、健一さん。あなたの「何から始めればいいか分からない」「カモにされたくない」という気持ち、痛いほどよく分かります。
この記事では、不動産業者のセールストークじゃなく、私が25年間の大家業で培った「クレームにならない土地=住み心地の良い土地」という逆転の発想と、自分自身の家づくりで実践した「失敗しない土地選び」の極意を、包み隠さずお伝えします。
真面目で慎重派な健一さんが「ここは妥協しても大丈夫」「ここだけは絶対に譲っちゃダメ」という明確な判断基準を手に入れるために、私が実践した5つの鍵を、ぜひ最後まで読んでみてください。
家づくりで「カモ」にならないために。まず最初に知っておくべきこと
「家を建てる」って聞くと、すごく特別な知識が必要そうに聞こえますよね?
でもね、健一さん。実は、家づくりで失敗したり、「カモにされた」と感じる人の多くは、たった一つのシンプルなことに気づいていません。
それは、「家づくりは、自分だけの宇宙開発プロジェクトだ」ってことです。
壮大な夢だけど、無計画に飛び立てば遭難しちゃう。まずは「燃料(資金)」を計算し、「目的地(理想の家)」を明確にし、信頼できる管制官(専門家)と共に、緻密な打ち上げ計画(家づくり計画)を立てることから全てが始まるんです。
この「計画」が曖昧なままだと、営業マンの言うがままに流されたり、予算オーバーしたりと、結局後悔することになっちゃいます。
だから、私が伝えたいのは、まず「知らないこと」をなくすこと。そして、「正しい順番」で行動すること、この二つです。
【これだけ読めばOK!】土地なし・貯金なしから理想の家を手に入れる5つの鍵
「じゃあ、具体的に何から始めればいいんですか?」
そう思いますよね。お待たせしました。
私が考える「土地なし・貯金なし」からでも失敗しない家づくりの進め方を、5つの鍵としてまとめました。これさえ押さえておけば、変な業者にカモにされる心配はグッと減りますよ。
鍵1:自己分析とFP相談!「夢」と「現実」のGAPを埋める
よく「まずは住宅展示場に行ってみましょう!」とか、「不動産屋で土地を見てみましょう!」なんて言われますよね。
でも、ちょっと待ってください。
結論から言います。住宅展示場も不動産屋も、この段階ではまだ行っちゃダメです。
なぜかって?
目的がハッキリしないまま行くと、営業トークの餌食になるだけだからです。彼らはプロですから、あなたの漠然とした「欲しい」を刺激するのはお手の物。でも、それでは「カモ」になっちゃいます。
ステップ1:どんな家で、どんな暮らしがしたいか?「夢」を書き出す
まずは、ノートでもスマホのメモでもいいので、家族会議を開いてみてください。
- どんな間取りがいい?(リビング広め?子供部屋はいくつ?)
- どんな外観が好き?(シンプル?和風?モダン?)
- どんな毎日を送りたい?(庭でバーベキュー?LDKで家族団らん?書斎で仕事に没頭?)
- 「絶対に譲れない条件」と「できれば欲しい条件」は?(日当たり、駅からの距離、公園が近い、収納が多いなど)
これ、めちゃくちゃ大事です。抽象的でもいいから、まずは夢を語り合う。これが「目的地」を決める第一歩です。
ステップ2:独立系FP(ファイナンシャルプランナー)に相談!「現実」を知る
次にやるべきことは、独立系のファイナンシャルプランナー(FP)に相談することです。
「え、銀行じゃないんですか?」って思ったかもしれませんね。
銀行は「住宅ローンを貸すプロ」ですが、FPは「あなたの家計全体を見て、無理のない資金計画を立てるプロ」です。しかも、特定の金融機関に属さない独立系のFPなら、公平な立場でアドバイスをくれます。
FPには、世帯収入、現在の貯蓄額、毎月の支出、将来の教育費や老後資金の計画まで、全部ぶっちゃけてください。
そうすると、FPが「無理なく組める住宅ローン額」と「頭金の目安」を具体的に算出してくれるんです。ここで、あなたの「リアルな予算感」が初めて見えてきます。
これ、めちゃくちゃ大事なことですよ。多くの人が、このステップを飛ばしていきなり住宅展示場や不動産屋に行って、営業マンの言葉に乗せられて予算オーバーしちゃうんです。
私の経験上、FPに相談することで「これならいける!」という自信が湧くか、「このままじゃちょっと厳しいな…」と現実を突きつけられるかのどちらか。でも、現実を知ることは決して悪いことじゃありません。
【大家からのぶっちゃけ】
実は私も、マイホームを建てる前にFPに相談しました。「投資家だからお金の計算は得意だ」と思ってたけど、いざ自分の家のこととなると感情が入るから、プロの客観的な視点は本当に助けになる。私も「もうちょっと貯金した方が安心だね」と言われ、そこから計画を立て直した経験があります。
家づくりの最初の相談はプロに!無料の家づくり計画スタートはこちらから
鍵2:予算配分と住宅会社選び!「土地」と「建物」の最適バランスを見つける
FPに相談して、あなたの「総予算」が見えてきたら、次はその予算を「土地」と「建物」にどう割り振るかを考えます。
このバランス感覚が、後悔しない家づくりの分かれ道ですよ、健一さん。
ステップ3:土地と建物のバランス予算を算出する
総予算が例えば4,000万円だとします。
「土地に2,000万円、建物に2,000万円?」
いえいえ、ちょっと待ってください。それ以外にも、諸費用(登記費用、仲介手数料、住宅ローン保証料など)が総額の5~10%くらいかかります。これを忘れちゃいけません。
だから、総予算 − 諸費用 = 土地+建物にかけられる費用、と考えるのが正しいです。
その上で、希望するエリアの土地相場と、建てたい家の坪単価(建物の広さ1坪あたりの建築費)を調べて、現実的な配分を検討します。
「土地が安くても、家を建てるのにお金がかかりすぎる…」
「家は理想通りだけど、土地代が高すぎてカツカツ…」
こんなことにならないように、FPとの相談結果をしっかり反映させましょう。
ステップ4:信頼できる住宅会社(ハウスメーカー・工務店・設計事務所)を選定する
ここでようやく、住宅会社の情報収集を始めます。
でも、いきなり契約を迫ってくるようなところは避けてくださいね。 あなたの家づくりは「建築費」と「土地代」が大きな比重を占めますが、実はそれ以外にも費用はたくさんかかります。以下に代表的なものを紹介します。これらも住宅会社が概算見積もりを出してくれるので、参考にしましょう。
建築費に含まれない費用
- 外構工事費:門、塀、駐車場、庭の整備など(100万〜300万円以上)
- 地盤改良工事費:土地の地盤が弱い場合(50万〜200万円以上)
- 解体工事費:古い建物が建っている場合(50万〜200万円以上)
- 付帯工事費:電気・ガス・水道の引き込み、エアコン設置など
- 照明・カーテン・家具購入費
- 引っ越し費用
土地購入時にかかる費用
- 不動産仲介手数料:土地代の3%+6万円+消費税
- 登記費用:土地・建物の所有権保存登記、抵当権設定登記など(司法書士報酬含む)
- 印紙税:売買契約書に貼る印紙代
- 固定資産税・都市計画税の日割り分
住宅ローン関連費用
- 融資手数料または保証料:金融機関による
- 団体信用生命保険料:ローンに付帯(通常は金利に含まれる)
これらの費用も踏まえて、予算内で「土地」と「建物」にどれだけ使えるか、現実的な数字を見極めます。 「展示場はまだ早い」と言った私ですが、この段階であれば、「情報収集」と「どんな家があるかを見る」目的で、住宅展示場に行くのはアリです。
ただし、アンケート記入や営業との深い接触は避けてください。あくまで「偵察」のつもりで。「今日は見るだけです」とハッキリ伝える勇気を持ちましょう。
「自分たちがどんな暮らしをしたいか」という具体的なイメージが固まっていて、「総予算」も把握している状態なら、各社の特徴やデザイン、価格帯などを冷静に比較検討できます。
気になった数社に絞り、具体的なプランと概算見積もりを依頼しましょう。この段階ではまだ土地は決まっていませんが、「この広さでこんな家を建てたらどれくらい?」という概算で十分です。
【大家からのぶっちゃけ】
坪単価だけを見て「この会社は高い!」「この会社は安い!」と判断するのは危険です。例えば、ハウスメーカーは品質は安定しているけど、自由度が低く坪単価も高め。工務店は自由度が高く、地域密着型が多いけど、品質は会社によってバラつきがある。設計事務所はデザイン性は抜群だけど、建築費が高くなる傾向がある。それぞれのメリット・デメリットをしっかり理解した上で、自分の理想と予算に合う会社を選ぶことが重要です。私も複数の会社から話を聞き、それぞれの得意分野を見極めました。
家づくりのプロに相談して最適な会社を見つけよう!無料相談はこちらから
鍵3:土地探しと建物プランは「同時並行」が鉄則!
「土地が決まらないと、家なんて考えられないじゃないか!」
そう思うかもしれませんね。健一さん、よく分かります。
でもね、土地と建物は車の両輪なんです。どちらか一方だけ先に進めても、うまくいきません。
結論から言います。土地探しと建物のプランニングは、必ず同時並行で進めてください。
ステップ5:具体的な土地探しを開始する
ステップ4で割り振った「土地にかけられる費用」と、家族で話し合った「理想の住環境」を基に、いよいよ土地探しを始めます。
- 不動産ポータルサイト(SUUMO、アットホームなど):毎日チェックして、相場感を養いましょう。
- 地域の不動産会社:ネットに出ない掘り出し物があることも。信頼できる地元の不動産屋を見つけることが大切です。
- 自分で現地調査:気になる土地が見つかったら、朝・昼・晩、平日・休日と、何度か足を運んでみてください。日当たり、騒音、交通量、周辺環境(スーパー、学校、病院、公園など)を自分の目で確認するんです。
【大家からのぶっちゃけ】
私は、入居者さんからのクレーム経験が豊富です。「夜中に暴走族の音がうるさい」「隣の工場から変な匂いがする」「坂道がきつくて自転車が大変」なんて、住んでみないと分からないことってたくさんあるんですよ。だから、自分の家を建てる時は、業者も呆れるくらい現地調査しました。特に、時間帯や曜日を変えて何度も行くことは本当に大事。不動産屋は良いことしか言いませんからね(笑)。
ステップ6:気になる土地と建物プランを住宅会社に相談する
気になる土地が見つかったら、ステップ4で選定した住宅会社に相談してください。
- その土地に、希望の家が建てられるか?(建ぺい率、容積率、高さ制限、日当たりシミュレーションなど)
- 土地代込みの総額はいくらになるか?(建物本体価格+付帯工事費+諸費用+土地代)
これで、あなたの総予算に収まるかどうかが、より具体的に見えてきます。
「この土地は駅近で魅力的だけど、日当たりが悪くて希望の間取りが難しいな…」
「この土地は少し駅から離れるけど、広さがあって理想の庭が作れそう。総額も予算内だ!」
こんな風に、土地と建物のバランスを常に意識しながら検討を進めることが、後悔しない家づくりの秘訣です。
この段階で初めて、「不動産屋」や「銀行(事前審査)」が具体的な検討対象になります。
「カモ」にならないための超重要ポイント:業者との賢い付き合い方
ここまで来たら、いよいよ具体的な交渉が増えてきます。ここで「カモにされない」ための心構えと、私が実践してきたコツを教えますね。
鍵4:複数の業者を比較検討し、「セカンドオピニオン」を必ず取る
健一さん、エンジニアだからよく分かると思いますが、一つの設計やソリューションだけで全てを決めませんよね? いくつかの選択肢を比較検討して、最適なものを選ぶはずです。
家づくりも全く同じです。
- 不動産会社は複数社に声をかける:一つの不動産屋に固執すると、提案される情報が偏りがちです。複数の会社に希望を伝え、幅広い情報を集めましょう。
- 住宅会社も複数社を比較する:概算見積もりも、最低3社からは取りましょう。同じプランでも、会社によって金額や仕様が大きく違うことがあります。
- 「セカンドオピニオン」を恐れない:ある業者から提案されたプランや土地について、「本当にこれでいいのか?」と不安になったら、遠慮なく別の業者やFPに意見を聞いてください。信頼できる相談相手を見つけておくことが重要です。
「早く決めないと売れますよ!」という営業トークは、ある程度は事実です。良い土地はすぐに売れてしまいますからね。
でも、焦って判断を誤るのが一番危険です。 「本当に納得できるのか?」「後悔しないか?」と自問自答し、最終決断は自分自身で下すことが大切です。
【大家からのぶっちゃけ】
私が所有していたアパートで、一度、排水管のトラブルがあったんです。業者Aは「全部交換しないとダメです。300万円かかります」と言ってきた。でも、別の業者Bに聞いたら「一部補修で十分です。80万円で済みます」と。専門知識がないと、言われるがままに大金を払ってしまうところでした。家づくりも全く同じ。一つの意見を鵜呑みにせず、必ず複数の専門家の意見を聞く癖をつけてください。これが「カモにされない」ための最強の防御策です。
鍵5:契約前の徹底確認とスケジュール管理で、最高のスタートダッシュ!
さあ、ここまできたら、いよいよ夢のマイホームが現実味を帯びてきます。
でも、最後の詰めで気を抜かないでくださいね。契約前と契約後のスケジュール管理が、スムーズな家づくりには不可欠です。
ステップ7:土地の購入検討と住宅ローンの事前審査
気に入った土地と、その土地に建てる家のプラン、総額が見えてきたら、いよいよ土地の購入申し込みを検討します。
そして、土地の購入申し込みと並行して、複数の金融機関で住宅ローンの事前審査を受けてください。
金利、保証料、手数料など、金融機関によって条件は様々です。ここでも比較検討が重要です。
ステップ8:土地の契約、そして住宅の設計・請負契約
住宅ローンの事前審査が通ったら、いよいよ土地売買契約を締結し、住宅ローンの本審査を進めます。
そして、選定した住宅会社と詳細な設計プランを詰め、工事請負契約を締結します。
契約書の内容は、隅から隅までしっかりと確認してください。分からないことは、納得がいくまで担当者に質問しましょう。必要であれば、弁護士や建築士など、第三者の専門家に見てもらうのもアリです。
【大家からのぶっちゃけ】
契約書って細かい字でたくさん書いてあって、読むのが面倒ですよね。でも、ここにこそトラブルの種が隠されていることが多いんです。例えば、工事の遅延に対する違約金、仕様変更の際の費用負担、引き渡し後の保証内容など、必ず確認すべきポイントがたくさんあります。私も賃貸契約で何度もトラブルを経験しているので、契約書は本当に重要だと声を大にして言いたいです。
ステップ9:着工から引き渡し、そして新しい生活へ
契約が済んだら、いよいよ着工です!
建築中は、定期的に現場に足を運び、進捗を確認しましょう。不明な点があれば、遠慮なく担当者に確認してください。引き渡し前には、専門家と一緒に最終検査(竣工検査)を行うことも検討しましょう。
そして、念願のマイホームが引き渡され、新しい生活がスタートします!
このプロセスを踏めば、健一さんの理想の家づくりは、きっと成功しますよ。
まとめ:迷ったら「まず動く」、ただし「正しい順序で」
健一さん、ここまで読んでくれてありがとうございます。
家づくりは、まさに「千里の道も一歩から」。
漠然とした不安を抱えているうちは、最初の一歩が重いものです。でも、今日お話しした5つの鍵、つまり
- 自己分析とFP相談で「夢」と「現実」を知る
- 予算配分と住宅会社選びで「土地」と「建物」のバランスを見つける
- 土地探しと建物プランを同時並行で進める
- 複数の業者を比較検討し、セカンドオピニオンを必ず取る
- 契約前の徹底確認とスケジュール管理で最高のスタートを切る
この順序で進めれば、必ず道は開けます。
大切なのは、「知らないこと」をなくし、「正しい順序」で行動すること。
情報で武装し、あなたの理想を掴み取ってください。
私も含め、世の中にはあなたの家づくりをサポートしてくれるプロがたくさんいます。賢く彼らを活用して、家族みんなが笑顔で暮らせる、最高のマイホームを手に入れてくださいね。

コメント